耳鳴りについて
耳鳴りとは
耳鳴りとは、自分の周りで音がしていないのに、耳の中や頭の中で、音を感じる症状のことをいいます。2種類にわけることができ、自覚的耳鳴りと、他覚的耳鳴りがあります。自覚的耳鳴りは、本人にしか聞こえません。そして、2つ目の他覚的耳鳴りは、聴診器をあてると、他の人でも、その音を確認することが可能です。
原因は?
1、中耳炎・外耳炎・内耳炎・鼓膜炎と共に、耳鳴りが発生する場合
2、身体のコリや緊張による場合
3、心理的ストレスの場合
耳鳴りはどんな検査をするのか?
音の聞こえる検査である音響検査と、レントゲンなどの画像診断に分けられます。
音響検査
1、純音力検査
125Hzから8000Hzまでの7種類の音を聴かせ、聴力を調べる検査です。
健常者が聞こえるぎりぎりの小さな音を0dbとし、25db以上は難聴と判断されます。
2、ピッチマッチ検査
自分の聞こえる耳鳴りを検査機械の音と比べ、その高さを調べます。場合によっては耳鳴りの音色を調べることもあります。
3、ラウドネス・バランス検査
耳鳴りの音の大きさを測る検査です。
4、ABR(Auditory Brainstem Reflex・聴性脳幹反応)
音を聴かせて脳波をみる検査です。
・画像検査
レントゲンやCTなどの画像で目に見える異常を探します。
1、X線(レントゲン)
2、CT
3、MRI
4、MRAなどがあります。
東洋医学による耳鳴り
東洋医学の考え方では「耳」は「腎」が司っていると考えます。 腎臓の腎ですが、臓器としての腎臓というより、「腎」というカテゴリーでくくられた体の機能と考えたほうがよいでしょう。
「腎」とは、「先天の精」が蓄えられている所です。「先天の精」とは両親からもらった生命力のことで、「腎」にこれが保存されています。「腎」の働きが弱ると生殖機能が衰え、耳に問題が起こったり、骨がもろくなったりします。老化現象と呼ばれるものは、腎の働きが弱ることにより起こすと考えています。 腎の経絡はお腹から足の裏まで続いているので、足に鍼を刺すこともありますし、お腹に打つこともあります。患部としての耳のそばに打ったり、頸や肩に打つことも多いのです。 耳鳴りなのに、なぜ全身を治療するのかと思われるかも知れませんが、それはこのような東洋医学的な見地に立った治療をするためです。
また、耳の周りには「肝」のエネルギーの通り道が多く集まっている為、肝の機能に関係のある自律神経の乱れなども、耳鳴りの原因となるとされています。肝は、目・涙・筋と関係があるので、目の周りの筋肉をほぐすのもひとつの方法です。